さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第116回 ウッドファイバーを選ぶメリット

歩兵です。

何度も書いているとおり藤島建設さんではウッドファイバーを断熱材として使っています。断熱材なので、断熱性能が一番重要ではあるのですが、ウッドファイバーには断熱性能以外にも長所があります。

それが吸音性能です。ウッドファイバーには細かい穴があり、その中に内外の音を取り込んで拡散させることで、音を吸収する働きがあります。つまり、家の中にいるときは屋外の騒音・雑音が届きにくく、家の中の生活音が外に漏れないということです。住んでみて実感していますが、本当に外の音が全然聞こえなくなりました。今日、玄関の外で少し作業をしていたところ、近所の子どもの泣き声やドタバタ走る音、お母さんと思われる女性が怒鳴りつける声などがうるさく聞こえてきて、近隣の騒音がこれほど多いとこれまでまったく気づかず過ごしてきたことに驚いたものです。

歩兵は開発道路沿いの旗竿地を購入して家を建てたわけですが、旗竿地のメリットの一つに人通りや車の通行を感じることがなく「静か」ということがあります。それに加えてウッドファイバーの性能により、抜群に静寂な環境になりました。普段の生活で外の気配を全く感じることがなくなり、限りなく無音といっても良いくらい無音です。

ということで、断熱材選びで「吸音性」を気にする人はあまりいないような気がしますが、本当に静かになりますので、周囲の生活音に悩まされている方や、小さなお子さんがいてつい騒がしくしてしまうようなご家族には、積極的にウッドファイバーを選ぶこともお勧めしたいと思います。

続きはまた。あんにょん。

第115回 1カ月間温度と湿度を測ってみました

歩兵です。

タイトルの通りです。住み心地を客観的に評価するため、温度と湿度を測定してみました。使用したのはbluetooth式の温湿度計で、毎分温度と湿度を記録し、その変化をアプリで確認できるものです。1個1800円弱で、4つ購入し、①屋外、②1階LDK、③2階ホール、④床下の4カ所に設置しました。①は機能門柱の裏側で、日射や雨が当たらない場所としました。②はLDKほぼ中央の壁、③はリビング階段を上がったところ(エアコンなし)、④は②の真下あたりで基礎コンクリート上に置きました。7月12日からの1カ月間の記録をエクセルでグラフにしています。

まず温度のほうです。

温度計

青い線が①屋外、オレンジが②リビング、グレーが③2階ホール、黄色が④床下です。横軸の目盛りがありませんが日時の推移を表していて、左端が7月12日、右端が8月11日です。

屋外は要するに外気温ですが、22℃から46℃まで上がり下がりしていることが分かります。さいたま市の最高気温は39℃くらいまで上がった日もありましたが、設置場所(機能門柱)が駐車場コンクリート上にあり、風通しもそれほど良くないため、輻射熱等でそれ以上の気温を記録したのではないかと思われます。

2階ホールはエアコンがありません。2階には家事室、主寝室、子ども室の3つの個別エアコンがあり、それぞれの部屋を使うときに間欠運転しています。また2階ホールは小屋裏収納に続く吹き抜けで、天井が高くなっています(天井に設置したサーキュレーターを常時まわしています)。

1階LDKもエアコンを26~27℃に設定して運転していますが、基本的には間欠運転で、朝出勤時にはオフにして帰宅時か帰宅前に(wifi接続なので自宅外から操作できます)オンにするという運用としています。

1階・2階にそれぞれ第一種熱交換換気があり、24時間自動運転です(以前は「弱」にしていましたが、現在は「自動」に設定しています)。

グラフをご覧いただければわかると思うのですが、外気温の変化に対し、屋内の温度変化が非常に緩やかになっています。外出時に冷房を切っても、外気の影響が少ないため室内の温度が高くなりません。外気が35℃を超える日でも、朝家を出るときリビング室温26℃だったのが、帰宅時28℃くらいです。負荷が小さいので日中も冷房つけっぱなしにしてもよいのでしょうが、これであれば帰宅してエアコンオンでもすぐ快適な温度になりますし、おそらく節電になると思われます。

また歩兵もあまり予想していなかったのですが、床下の温度が驚くほど安定しています。基礎断熱ですから床下は室内空間で、リビング床下に断熱材もなければ気密処理もしていません。したがってある程度温度変化もあると思っていたのですが、グラフをみてわかる通り外気やリビング温度の変化にかかわらず、1カ月間24~25℃でほぼ一定しています。基礎内には日射が一切届きませんのでその影響は受けず、内側に断熱材が施工されているため外気温の影響も小さく、影響を受ける地温は安定しているため、このような測定結果になったのではないかと想像はしています。

次に湿度変化です。

湿度計

青が屋外の湿度、オレンジがリビング、グレーが2階ホール、黄色が床下です。屋外は気温の変化により相対湿度が大きく変化していることがわかります。リビングは温度変化が少ないため屋外に比べると湿度変化も緩やかです。2階ホールもリビング同様で、それぞれ55~75%の間を推移しているようすがうかがえます。湿度70%を超えるとやはり蒸し蒸しした体感もあり、時々除湿器を運転させたりした日もあります。除湿器を運転させると湿度は下がるのですが、運転を止めると数時間で湿度はもとに戻る印象です。

ある程度予想はしていたことですが、床下の湿度が非常に高くなっており、90%前後でほぼ一定であることに注目できます。湿度が高い理由は基礎コンクリートから多量の水分が蒸発するためです。基礎断熱の場合、新築後の床下の湿気は避けることができず、そのため換気や除湿を検討すべきという見方もあります。歩兵宅では床下にダクトにつながった排気口があり、1種換気により床下換気をしていることになっているのですが、床上からの給気口がないため配管等の貫通部や床材の隙間から給気しているはずです。また、ダクト径がそれほど大きくないことや排気口も1か所しかないこと、基礎内は人通口もあり通気パッキンも使われていますが入り組んだ形をしており、空気のよどみが起きている可能性もありそうです。湿度が高いのは仕方ないとして、うまく基礎内の空気を動かしてしっかり換気を働かせる方法を考えたほうがよいのかもしれません。

上記の通り夏場はとりあえず快適に過ごせているのですが、床下のカビ対策のことや、冬場暖かく過ごすための工夫について今後検討していきたいと思っています。

続きはまた。あんにょん。

第114回 家が完成しました

歩兵です。

2月末に引き渡された歩兵宅ですが、色々な都合で外構工事のうち、隣地境界線上のフェンスが未施工となっておりました。それが先日施工が完了し、ようやくというか何というか、予定されていた工事がすべて終わったことになります。あさって立ち合い確認があるそうです。

実質完成してから4カ月以上生活してきましたが、改めて家を作る決断をしてよかったと思っています。

まず住宅価格の上昇です。歩兵が家づくりの計画を進めているときにウッドショックが報じられるようになりました。中古マンションや分譲住宅の情報も5年以上継続してチェックしてきたのですが、この半年はとくに金額の上昇が目立つように感じます。

同時に地価も上昇しています。歩兵宅の最寄り駅周辺の住宅地の相場も上がっていて、最近の広告をみると坪単価が明らかに高くなっていることが分かります。

もう少し早く家を建てればさらに安く済んだかもしれませんが、家族の事情など難しい要因もあり、考えうる限り最良のタイミングだったのではないかと思っています。先延ばしをせず良かったです。これから近い将来住宅価格が下がるとは思えず、将来にわたって人口増が続くさいたま市内主要駅の周辺であれば地価も下がらないでしょう。

生活の質も明らかに上昇しました。以前の賃貸より駅は少しだけ遠くなりましたが、慣れればどうってことはない違いです。子どもの保育園も近くなりましたし、スーパーも至近距離にあって便利です。何より間取りの変化と住宅性能、最新の設備が生活を大きく変えました。

さて、今回も住み心地のことを少し書いておきます。

梅雨があけたと思ったらまた戻り梅雨の長雨でジメジメした天気が続いています。湿度の管理はなかなか難しいのですが、エアコンや除湿器を稼働させることで家の中は快適な環境です。

温度、湿度の変化を測定するため、屋外(屋根のある日陰の場所=機能門柱の裏側)、1階リビング(エアコンあり)、2階ホール(エアコンなし)、リビング床下(基礎コンクリート上)の4カ所にBluetooth温湿度計を設置しました。数分ごとに温度湿度を記録し、その変化をスマホアプリで見ることができるものです。

すでに1週間ほど測定しているのですが、これについてはまた別の日に記事にしようと思います。リビング床下に入るのはなかなか大変でした、、、配管もあってかなり狭かったです。あまり何度も床下入りたくないですね。

続きはまた。あんにょん。

第113回 快適に過ごす夏

歩兵です。

暑いですね!まだ6月なのに夏本番のようです。きょうさいたま市は最高気温37℃まで上がりました。家の中はエアコンで涼しくて快適ですが、外に出た瞬間にむわっとした熱気を感じます。

きょうは試しにすべてのエアコンを切ってみることにしました。朝7:30、家を出るときにすべてのエアコンを切りました。このとき室温は26℃です。エアコンはwifiにつながっているので外出先からもモニター・操作できるのですが、15時頃(天気晴れ:外気温36℃)の室温は2階で31℃、1階も30℃でした。24時間熱交換換気は「弱」運転にしています。18時前も室温は変わらずで、帰宅の前にエアコンを入れて涼しくしました。

このことから、外気温に対して室温の上昇は緩やかであり、自宅に不在時にエアコンを切ったとしてもそれほど室温は上がらないということが分かりました(一方、つけっぱなしにしてもエアコンの負荷は大きくないでしょう)。以前住んでいた家は、エアコンを切ればすぐに室温が外気温と同じくらいまで上がるし、エアコンのある部屋と廊下等の温度差もありましたが、今の家ではそのようなことはありません。大変快適であると思います。

続きはまた。あんにょん。

第112回 アウターシェード

歩兵です。

いきなり夏ですね、春がもう少し欲しいです。高気密高断熱の家はとりあえず非常に快適ですが、真夏の本番になったときの暮らし心地はどうなのか?というのがまだ気になっているところです。

さて、今回はアウターシェードについて書きます。歩兵邸は旗竿地で、南西側以外は建物に囲まれてますのではっきり言って日当たりは悪いです。冬場の日射取得はごく限られたものになると思われます。しかし、夏場は太陽が高くなるため南面も普通に日が当たります。その対策として軒を伸ばしました。2階の窓は軒にさえぎられるため夏の太陽は入りません。しかし、1階リビング南面に作った大きな掃き出し窓(歩兵邸唯一の引き違い窓)には太陽が入ります。これは結構影響があって、何もしないと室温が結構上がります。冬場に太陽が入ってくれれば天然のストーブといいますが、夏場はとにかく日射を遮らないと暑いですね。ということで、歩兵邸は1階南面の日射対策としてアウターシェードをつけることにしました。またの名を洋風すだれ。これは結構効果を感じます。窓の外で日射を遮るので、日差しがあるときは下ろしておくと室内の温度上昇をかなり抑えてくれます。またすだれと違ってシースルーになっており、日中であれば室内側から外がよく見えます(外から室内側はほとんど見えません)。基本的にロールスクリーンなので、使わないときは巻いておけばよいだけです。すだれと違ってつけ外しの手間もなく収納の場所も取らず非常にストレスフリーです。夏場の日射遮蔽については軒を伸ばすというのが基本でしょうが、必ずしもそうできない場合もあるかと思います。その場合、アウターシェードというのは有効な選択肢になりそうです。ちなみに1階は室内側もハニカムスクリーンを設置していますが、その断熱効果はあまり感じません。

続きはまた。あんにょん。

第111回 3カ月点検と所感

歩兵です。

仕事が諸々忙しかった等で更新してませんでしたが、とりあえず快適に過ごしています。1年中5月みたいに過ごせたらいいのですが、真夏、真冬の住み心地がどうなるか、またレポートしたいと思います。それにしても埼玉は寒い寒いと思ってたらいきなり暑くなったりしますね。比較的晴れが多いのはいいんですけどね。

なんとなく今感じていることを書いておきますと、やっぱりウッドファイバーの効果なのか室温の変化が相当緩やかだと思います。蓄熱性の影響か、夕方から深夜にかけて、外気温が下がっても室内の温度は全然下がりません。夏場になると、おそらく冷房をつけなければ夜も暑くなります。まあそもそもさいたまの都市部(住宅密集地)で夜中に窓を開けて自然風で涼みながら寝るなんて防犯上も無理だし、窓開けたところで蒸し暑いのは変わりないのです。快適に過ごすために窓を開けず、冷暖房で温度調節をする暮らしを前提にした家なので、どうせ冷房はつけるのです。温度変化が緩やかな家ですので24時間弱運転で運用することも可能だと考えています。ちなみに最近は無冷房無暖房でとりあえず過ごしています。本格的な梅雨になったら除湿器や冷房のお世話になることでしょう。

先日は3カ月点検が行われました。藤島建設さんのスタッフの方がお見えになって建具や水回りをチェックしたのですが、これといって大きな不具合はないのですぐ終わってしまいました。

続きはまた。あんにょん。

第110回 迷ったことと結果

歩兵です。

家づくりを進めるうえで「これ大丈夫かな?」と迷うことは多いと思います。特に間取りのサイズ感なんかは図面だけではわかりにくく、リビングの広さをはこれでいいか?とか棚の奥行はこれでいいか?とか、使い勝手を想像するのは難しいものです。

藤島建設さんのF-Studioは間取りを再現してくれるもので、歩兵も訪問してきました。これでかなり不安が解消されたのも事実ですが、実際に住んでみないとわからない使い勝手があるのも事実かと思います。

①トイレの広さ

一般的には畳1畳(芯々で910mm×1820mm)とか1.25畳(間口が1137.5mm)、広くすると1365mm×1820mmのサイズもあるかと思います。一方で、階段下トイレなどはもう少し狭くなるかもしれません。マンションサイズだと奥行1365mmのトイレもあります。歩兵は1階・2階とも0.875畳サイズ(芯々で910mm×1592.5mm)にしました。藤島建設さんは4寸柱(12cm角)を使う分一般的な3.5寸(10.5cm角)の柱の家より有効寸法が狭くなり、芯々910mmだと内寸765mmくらいです。で、これちょっと狭くないかな?と心配はしたのですが、実際に生活してみますと特に気になりません。むしろちょうどいい広さなのでは?という気がします。確かに広いトイレもゆったりしていていいのですが、トイレに住むわけではないですし、その分リビング広げたり収納増やしたりしたほうがいいと思います。

②パントリーに冷蔵庫

歩兵の家の特徴のひとつに、キッチンに冷蔵庫を置かず、キッチンと直結したパントリーの中に冷蔵庫を入れたことがあります。アイランド風(だがアイランドではない)キッチンとパントリーは回遊動線になっていて、ドアはありませんが、LDKから見ると冷蔵庫は隠れた感じになります。こうした理由は、①冷蔵庫は奥行きがあるためカップボードと並べるとどうしても出っ張ってしまい、置きにくい。②LDKに冷蔵庫を置くと、その存在感により一気にLDKが生活感で満ち溢れてしまう、ということによります。想定したデメリットは使いにくさです。キッチンで作業中に、あるいはダイニングにいるときに頻繁に冷蔵庫にアクセスしようとすると不便ではないか?と考えました。ただ、これも実際に住んでみると特に気になることはありません。冷蔵庫が遠い、といってもキッチンから1メートルも離れてないですからね。それよりも、やはり「LDKがすっきりと見える」ことのメリットが絶大すぎて、パントリーに冷蔵庫を隠したことは大成功だったと思います。

③スロップシンク

これは珍しくないと思いますが、家事室にスロップシンクを設置しました。深型にするか浅型でいいか考えたのですが、結果的には深型にして正解です。加湿器のフィルターなどをつけ置き洗いするのに便利です。浅型でもバケツを置いたりすればいいのでしょうが、やっぱりシンク自体に深さがあるといいですね。

④食洗器

食洗器も深型、浅型がありますが深型にしました。大きなお皿を使うことが多いためでもありますが、これも深型で正解だったと思います。食洗器はそこそこ時間もかかりますし、洗う容量にかかわらず水量や洗剤量は変わらないようなので、1日分の食器を夜のうちにまとめてまわすのがいいのかなと今のところ思っています。そうすると浅型だと容量的にも足りないような気がします。

⑤浴室乾燥機

つけませんでしたが、特に問題はありません。そもそも湿気がこもる風呂場で洗濯物を干すのは不合理で、歩兵はいまだに浴室に室内干しをすることの意味が分かりません。お風呂自体を乾燥させるために乾燥機があるとよい、という意見もありますが、乾燥機をつけるどころか、換気扇をまわさなくてもドアを開けておけばカラカラに乾きます。高気密住宅で空気の流れを考えて全館換気をしっかりすれば、浴室乾燥機など不要です。

⑥床材

水回りはイクタの大理石調フローリングを採用しています。床材としてはリーズナブルなものですが、これはなかなか悪くないです。タイルと違ってあまりヒヤっとせず、裸足でも冷たくありません。そして掃除がしやすい。白いので髪の毛やごみが落ちていたらすぐわかります(わからないほうがいい人もいるかもしれませんが…)。

⑦人感センサー照明

玄関と玄関ホールは人感センサー照明にしました。まあそれは当たり前といえばあたり前なのですが、1階トイレとセカンド洗面のダウンライトも人感センサーがよかったかもと思いました。というのはけっこう消し忘れがあるからです。2階は歩兵的に夜中に起きてトイレにいくとき電気をつけたくないのでむしろ自動点灯は邪魔なのですが…。ちなみにパントリーはセンサー照明にしましてこれは良かったです。

⑧一括オフスイッチ

LDKは照明が多くあります。スイッチの個数でいうと、リビングエリア3カ所、ダイニング、キッチン、通路という感じで合計6個のスイッチがあります。就寝時、2階に上がる際に6個のスイッチをバチバチ消して回るのは面倒ということで、階段の上り口に一括オフスイッチを設けました。これは良かったのですが、玄関に通じるドアのところにも一括オフスイッチを設けるか、もしくはLDKの全照明のスイッチをつければよかったです。というのも、出かける際にキッチンの照明を消すのに出口のところにスイッチがなく、消すのが少し面倒だからです。後悔ポイントレベルとしては大したことではないのですが、スイッチはできるだけ色々なところに作っておくことをお勧めしたいと思います。

カップボードのコンセント

2口×4カ所で合計8口つけました。多すぎかな?と思いましたが、電子レンジ、炊飯器、トースター、コーヒーメーカー、ケトル、ホームベーカリーと常時6口は使用しているため、多すぎでもなかったです。ちなみに4つを等間隔に離して設置しました。複数の調理器具を同時に使ってもブレーカーが落ちないように電子レンジ用とケトル・トースター用は専用コンセントとして設けています。ちなみにキッチンのカウンター上にもオプションでコンセント1個つけているのですがこれはまだ使ったことがありません。ミキサーとかフードプロセッサーなんかを使うときには必要かと思います。

家づくりの参考にしていただければ幸いです。続きはまた。あんにょん。

第109回 打ち合わせの重要性

歩兵です。

これも何回か書いてますが、注文住宅は発注するほうも請け負うほうも、本当にたいへんな契約です。

家づくりを始める前のイメージは、なんとなく希望をまとめて、ふわっとしたイメージを伝えると、プロな設計さんがバッチリ形に落とし込んでくれる!みたいに思っていたところがありました。

あるいは、カタログショッピングみたいに、たくさんの実例集のなかから好みのものを選んで組み合わせていくと希望の家ができる、というようなイメージもありました。

実際、一条工務店は注文住宅というよりセミオーダー住宅などと言われていて、打ち合わせの回数も少なく済ませてコストカットしているようです。

しかし、実際に藤島建設さんで家づくりをしてみますと、本当に何から何まで打ち合わせてオーダーしていくため、自分で考えること、決めることが途方もなくありました。これだけ時間や手間がかかることが先にわかっていたら、家づくりをあきらめたかもしれないというくらい考えました。

しかし、確かに時間も手間もかかったのですが、そうしたからこそ「注文住宅づくり」という一生に一度のイベントを家族で存分に楽しめたというのもありますし、納得・満足のいく家ができたというのも確かです。歩兵は頑張って家を作って本当によかったと思っているし、大変な時間と労力をともにしてくれた藤島建設さんに感謝もしています。

さて、そんなことを書いたのは気になるニュースがあったからです。住友不動産に賠償命令 バリアフリー不適合の住宅建設―東京地裁というタイトルです。内容を読みますと、「介護が必要な家族のためにバリアフリーの住宅をスミフさんに注文したが、段差があるなど思っていた通りの家にならなかった」というものです。こちらの記事を見ると実際に引き渡された家のスロープや玄関の段差の写真があるのですが、一般的な感覚からすると、このくらいの勾配や段差なら「バリアフリー」の妨げになるとまでは言えないような気もします。この施主の方はご家族のため「わずかな段差でもダメ」と伝えて完全バリアフリーの家を望んでいたとのことですが、具体的にどこをどうするのかきちんと打ち合わせをしていなかった結果、行き違いが生じたのではないか、という風にも思えます。特別なオーダーをするわけですから、工務店ハウスメーカーときちんと意思疎通しないといけなかったのに、それをしなかったということです。

ハウスメーカーの言い分は、施主が承認した図面通りに施工したのだから文句を言われる筋合いはないということでしょうが、判決は「施主は素人なんだから図面の細かい内容なんか読み取れるわけなく、きちんと要望を汲み取って図面に反映させるところまでがハウスメーカーの責任」ということになりそうです。少なくとも、この事件の施主の要望の核心部分は「完全バリアフリー」ということだったのだから、その点については具体的に、例えばスロープの勾配は何度にするかとか、玄関の雨じまいや戸当たりをどうするか?なんてこともしっかり打ち合わせて確認すべきだったのでしょう。正直ハウスメーカー側に少し厳しい判決かもしれません。こういう判決が続くと、「うちは特殊なオーダーはやりません」というハウスメーカーが増えていくような気もします。

歩兵も外構というか駐車場をスロープ状にしたのですが、勾配を何度にするかというのはかなり時間をかけて打ち合わせて決めました。また、ロボット掃除機を使うため1階も2階も段差を作らないフラットな間取りにしたのですが、見切り材の段差でロボット掃除機がつっかえないかは確認しました。

時間の許す限りしっかりと打ち合わせをして、自分のイメージ通りの家ができるかどうか、自分がこだわっている点が実現されるかを確認することが大事だと思います。隅から隅まで一生懸命考えた家が形になると、とても感動しますよ。

続きはまた、あんにょん。

第108回 換気の実際

歩兵です。

今回は換気についてです。何度か書いてますがパナソニック製の第一種全熱交換型換気システムを1階・2階それぞれに設置しています。先日フィルター清掃のランプがついたのでお手入れをしてみました。小さい虫が少しフィルターに入っていました。お手入れ自体はそれほど面倒なものではありません。熱交換については季節が春ということもあり、その効果がどれくらいなのか正直まだわかりません。

換気計画についてはかなり考えていろいろ悩みました。何回か打ち合わせを重ねて今の形になったのですが、よかったと思うことがいくつかあります。

まず、小屋裏換気についてです。小屋裏に排気口をつけて、2階から吹き抜けを通じて小屋裏に空気の流れができるようにしています。これで小屋裏の空気もこもることはなく、しっかり換気されていると感じます。

また、ウォークインクローゼットも換気計画に入れています。階段下収納にも通気口をつけ、ドア下アンダーカットと2カ所の出入り口で空気が流れるようになっています。閉じた収納部屋でも空気のこもりがなく快適です。換気の図面を引いているのはパナソニックの技術者なのか藤島建設さんなのかわからないのですが、施主が何も言わないとクローゼットや納戸は換気なしになります。絶対換気の対象に入れたほうがよいです。

トイレは当初局所換気の提案だったのですが、一種換気の対象に入れてもらいました。ドア下アンダーカットから給気、天井から排気の流れです。熱交換時にニオイも交換されてしまうのでは?と思う人もいるかもしれませんし、歩兵もちょっとだけ心配したのですが、結果的にはまったく気になりません。トイレに脱臭機能もついてますし、仮に多少ニオイがあったとしても給気はフロア全体に拡散するわけですからほとんど無視できるレベルなのだと思います。

また脱衣室も局所換気ではなく、第一種換気のエリアに入っています。換気システムには「自動」「標準」「弱」のモードがあり、いつも「弱」で運転しているのですが、思ったよりずっとしっかり換気されていて、お風呂のドアを開けておけばお風呂の換気扇をまわさなくても翌朝にはカラっと乾いています。これが一番高気密住宅を実感したところかもしれません。お風呂には一応局所換気もついていますが全然使っていません(使うとむしろ計画された換気の妨害になってしまって有害な気さえします)。

トイレやお風呂で局所換気を使わないことのメリットは何かというと、単純に熱損失が減り、家じゅうの室温を均一に近づけることができるということです。また、トイレに局所換気用の換気扇をつけるとその分が断熱欠損になりますし気密性も損ないます。いいことはありません

ということで、高気密住宅ではできるだけ全館をしっかり換気し、局所換気を使わない(レンジフードは同時給排式とする。お風呂も同時給排式がよいのでは?)ことをお勧めしたいと思います。

一方で、もう少し工夫すればよかったと思うのは玄関土間収納の換気です。玄関に住むわけじゃなし、ということで玄関は狭めですし換気エリアにも入れなかったのですが、行き止まりの形になっている土間収納は室内側と通気するガラリを作って常時換気ができるようにすればよかったです。土間にはレインコートを干したりするアイアンバーを設置したのですが、空気がこもってしまうため乾きにくく、また靴など収納物のニオイも気になります。

ちなみに基礎断熱なので床下も換気対象です。床下には排気口があり、室内側の隙間から空気を吸っていくことになっているようです。

続きはまた。あんにょん。

第107回 やっぱりベランダいらないし2階水回りはおススメ

歩兵です。

新居での生活も慣れてきました。歩兵宅は間取りに非常にこだわり、その点は今のところかなり満足しています。旗竿地で間口狭め、建物をつくるのに色々と難しい部分があったのですが、そこは藤島建設さんが頑張って対応してくれました(いちおう聞いてみたI条工務店は「クレーンが入れないのでうちでは作れない」、Hベルハウスはモジュールが合わなくて希望とかけ離れたプランになる、ということでした)。

間取りの特徴は以前の記事でも書いた通り、2階に水回りがあるということです。洗濯機・乾燥機と室内干しスペース・家事カウンターと収納を一体化した家事室、そして家事室と連結させた独立脱衣所・お風呂・独立洗面室・ファミリークロゼットを設けました。ファミリークロゼットは6畳弱の広さがあり、更衣室を兼ねています。

間取りプラン集などを見ても1階リビングで2階水回りという実例は非常に少なく、大丈夫かなと不安だったのですが、実際にはそこまでコストアップしませんでした。お風呂の水を抜いたら真下の部屋に排水音が聞こえてくるとか、その程度のことはありますが気になるほどではありません。お風呂も2階だと外が気にならず落ち着いて入れます。

室内干しは慣れるともう外干しに戻れません。時間や天気を気にせず干せますし防犯面でも安心です。外干しだと帰宅してすぐ取り込まなければならず、子どものお迎えや食事の準備などと並行してやるのは大変ですが、そんなストレスから解放されます。何より干す・取り込むのにいちいち外に出なくてよいので楽です。高気密住宅で換気はフィルターごしに行うため、花粉やPM2.5、アレルギーなどの心配も無用です。もはや外干しに何のメリットがあるのかわからないくらいです。室内干しする家事室とクロゼット・脱衣所を直結させたので洗濯→干すor乾燥機→収納がその場で完結するという究極の家事ラク動線を実現しました。ということで、洗濯物の室内干しは21世紀のスタンダードだと思います。

室内干しだと乾かないのでは?と思われるかもしれませんが、高気密高断熱住宅では問題なく乾きます。洗濯物が乾くのは太陽光にあたるからではなく、衣類の水分が空気中に移動するからです。空気に含むことができる水分量は空気の温度によって変わります。気温が低いと多くの水分を含むことができないため、なかなか水分が蒸発せず衣類が乾きません。太陽光が当たると日射熱によって衣類の周りが暖められ、水分が蒸発しやすくなるだけのことです。ということで、室内干しのポイントは室温のコントロールにあります。空調のない北向きの寒い脱衣所に室内干ししても乾かないのは当たり前で、20℃以上の暖かい部屋に干しておけば十分乾きます(干した衣類の周りの水分を含んだ空気を移動させるため、エアコンの風が当たるようにしたり、サーキュレータを併用すると乾きが早くなります)。高気密高断熱住宅は局所暖房ではなく、家じゅうを24時間快適な温度に保つことができるので、室内干しでも問題ないのです(歩兵は家事室にエアコンを設置しています)。夏場は湿度が高くなるので単に干しただけだと乾きにくくなりますが、除湿乾燥機を使えば全く問題ありません。部屋の快適な湿度を保つためにも除湿器は必要です。それから、歩兵は洗濯機の水栓に給湯をつけました。最近では温水を作る機能をもった洗濯機も出ていますが高価で、ヒーターを使うための電気代がかさみます。新築するのであれば最初から給湯管を洗濯機につけるべきです。30℃くらいのぬるま湯で洗うと汚れもよく落ちますし、冬場でも衣類が冷たくならないので室内干しでしっかり乾きます。新築時ならコストも抑えられます。これは絶対におススメです。

外干しをしないわけですのでベランダも不要です。ベランダを作るのも防水等の施工でコストがかかるし、必然的に引き違いの掃き出し窓を設置することになり気密性断熱性の点でも不利な条件が増えます。唯一デメリットと感じるのは、2階に搬入口がないため大型家具を2階に入れたいときに難しい場合があるかもしれないということと、火災などの非常時の脱出口が1階に限られるということかもしれません。歩兵宅はIHで火元もないので1階LDKでの火災発生リスクは極めて低いと思っているのと、藤島建設さんの金物工法(さらに構造計算を行い耐震設計を確保)では大地震で家そのものが倒壊する可能性もゼロに近いと考え、ほとんど気にしませんでした。搬入も引っ越し屋さんの尽力により何とかなりました(大物家具が2階に入るか心配はしましたが、入れる予定の家具のサイズを測って設計段階で確認はしていました)。ベランダ作ればよかったな、と思った瞬間はこの2カ月で一度もありません

乾太くんも非常に便利な設備であり、歩兵は入れてよかったと思っているのですが、しっかり考えれば室内干しだけでも問題なく対応はできます。オール電化を考えているのであれば乾太くんを断念してもいいかもしれません。現状、乾太くんの設置のためには気密断熱を犠牲にしなければならずオール電化自体のメリットを加えると本当に乾太くんが必要かどうかはよく考えてみてもよいでしょう。ガス管の引き込みにも乾太くんの本体や設置工事にも結構なお金がかかりますし、貫通部がかなり増えるのでオール電化のほうがC値も良く出ると思います。

続きはまた。あんにょん。