さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第109回 打ち合わせの重要性

歩兵です。

これも何回か書いてますが、注文住宅は発注するほうも請け負うほうも、本当にたいへんな契約です。

家づくりを始める前のイメージは、なんとなく希望をまとめて、ふわっとしたイメージを伝えると、プロな設計さんがバッチリ形に落とし込んでくれる!みたいに思っていたところがありました。

あるいは、カタログショッピングみたいに、たくさんの実例集のなかから好みのものを選んで組み合わせていくと希望の家ができる、というようなイメージもありました。

実際、一条工務店は注文住宅というよりセミオーダー住宅などと言われていて、打ち合わせの回数も少なく済ませてコストカットしているようです。

しかし、実際に藤島建設さんで家づくりをしてみますと、本当に何から何まで打ち合わせてオーダーしていくため、自分で考えること、決めることが途方もなくありました。これだけ時間や手間がかかることが先にわかっていたら、家づくりをあきらめたかもしれないというくらい考えました。

しかし、確かに時間も手間もかかったのですが、そうしたからこそ「注文住宅づくり」という一生に一度のイベントを家族で存分に楽しめたというのもありますし、納得・満足のいく家ができたというのも確かです。歩兵は頑張って家を作って本当によかったと思っているし、大変な時間と労力をともにしてくれた藤島建設さんに感謝もしています。

さて、そんなことを書いたのは気になるニュースがあったからです。住友不動産に賠償命令 バリアフリー不適合の住宅建設―東京地裁というタイトルです。内容を読みますと、「介護が必要な家族のためにバリアフリーの住宅をスミフさんに注文したが、段差があるなど思っていた通りの家にならなかった」というものです。こちらの記事を見ると実際に引き渡された家のスロープや玄関の段差の写真があるのですが、一般的な感覚からすると、このくらいの勾配や段差なら「バリアフリー」の妨げになるとまでは言えないような気もします。この施主の方はご家族のため「わずかな段差でもダメ」と伝えて完全バリアフリーの家を望んでいたとのことですが、具体的にどこをどうするのかきちんと打ち合わせをしていなかった結果、行き違いが生じたのではないか、という風にも思えます。特別なオーダーをするわけですから、工務店ハウスメーカーときちんと意思疎通しないといけなかったのに、それをしなかったということです。

ハウスメーカーの言い分は、施主が承認した図面通りに施工したのだから文句を言われる筋合いはないということでしょうが、判決は「施主は素人なんだから図面の細かい内容なんか読み取れるわけなく、きちんと要望を汲み取って図面に反映させるところまでがハウスメーカーの責任」ということになりそうです。少なくとも、この事件の施主の要望の核心部分は「完全バリアフリー」ということだったのだから、その点については具体的に、例えばスロープの勾配は何度にするかとか、玄関の雨じまいや戸当たりをどうするか?なんてこともしっかり打ち合わせて確認すべきだったのでしょう。正直ハウスメーカー側に少し厳しい判決かもしれません。こういう判決が続くと、「うちは特殊なオーダーはやりません」というハウスメーカーが増えていくような気もします。

歩兵も外構というか駐車場をスロープ状にしたのですが、勾配を何度にするかというのはかなり時間をかけて打ち合わせて決めました。また、ロボット掃除機を使うため1階も2階も段差を作らないフラットな間取りにしたのですが、見切り材の段差でロボット掃除機がつっかえないかは確認しました。

時間の許す限りしっかりと打ち合わせをして、自分のイメージ通りの家ができるかどうか、自分がこだわっている点が実現されるかを確認することが大事だと思います。隅から隅まで一生懸命考えた家が形になると、とても感動しますよ。

続きはまた、あんにょん。