さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第96回 気密測定(完成検査)C値の行方

歩兵です。

引越しまして段ボールの片付けとか色々大変です。共働きで3月は年度末繁忙期&保育園児のお世話があり、ひと段落となるのは月末くらいだと思います。当ブログは多い日で300件以上のアクセスがあり、特に乾太くんの記事が人気です。個人的な備忘録ですが、せっかく書いているのでアクセスがあればそれはそれで嬉しいもので、読んで下さる皆様に御礼申し上げます。

さて引き渡しについても色々書くことはあるのですが、とりあえず今回の家づくりの重点項目は「高気密・高断熱」でしたので、気密測定について報告します。以前の記事で中間検査(気密工事完成後)の結果C値が0.17だったとお知らせしましたが、その後工事が進み、引き渡しの前日に完成検査を行いました。

前回検査から、換気扇(1階・2階それぞれに熱交換ダクト換気)、乾太くんの給排気、キッチンの給排気、風呂、その他ガスや排水、エアコン(5台)、各種CD管や電気配線等、多数の貫通部が増えています。

ということで、歩兵立ち合いのもと、藤島建設さんの技術者の方により気密測定が行われ、C値=0.45という測定結果となりました。

中間検査から0.28ポイント下がっているのですが、これは普通のようです。もちろん貫通部の気密処理はしているはずですが、これだけ貫通部があると、どうしても数値は落ちてしまうのだと思います。

また、中間検査の際は玄関ドアが工事用の仮設ドアで、目張りをして測定しているのですが、完成検査は本物ドアで、当然目張りはありません。そのためドアの気密性が数値に影響しています。

玄関ドアは開口部としてはかなり大きいところになるため、断熱性能もそうですが気密性にもそこそこ関わるようです。歩兵邸は標準的な仕様(ヴェナートD30非採光タイプ)で、YKKの玄関ドアとしては上位のイノベストと比べると金額が安い分性能も落ちます。イノベストD70は金額が非常に高いのですが断熱材が分厚く入っているもので、たぶん気密性も高いのではないかと思います。

ということで、C値=0.45という数値ですが、藤島建設さんの平均が0.7前後ということもあり、比較的良い結果と受け止めています。工夫してこだわった甲斐があったかなと思っています。

一般的にC値=1.0を切ると高気密住宅、0.5を切ると超高気密と評価されることが多いようです。パッシブハウス基準が0.2とされていて、世の高性能特化型意識高い系工務店では0.2を切る数値をバンバン出しているところもあるようです。歩兵が藤島建設さんと最後まで比較して結果的に選ばなかった工務店さんも、平均で0.3、全物件で0.5を切る(保証する)と言っていました。しかし、高気密化には手間・コストがかかります。経年により(地震による歪みや気密テープの劣化で)気密性は落ちるため、0に近いほど良いのは確かですが、0.5を切る水準だとコストバランスの問題が出てきます。C値をどこまで追求するべきかは松尾先生の解説が非常に参考になるため、リンクで紹介しておきます。ぜひ見て下さい。0.5を切れば体感がそれほど変わるわけではなく、あとはどれだけ自慢できるかという世界なのだと思います。

皆さん自宅の気密測定結果で喜んでいるかた、肩を落としている方いろいろですが、歩兵の家は旗竿地で南西面以外を他の家に囲まれているためおそらく風の影響を受けにくく、C値=0.45という数字は十分な気密性能であると思っています。実際にどう体感できるかはこれからです(数字が良いことより体感の満足のほうが重要でしょう)が、とりあえず一つの目安となる0.5を切れたことで数字的にも満足しており、良い結果を出して下さった藤島建設さんにも大変感謝しています。

藤島建設さんの話では玄関ドアのグレードを上げるだけでなくトリプルサッシにすると気密の数字は出るそうです(歩兵邸はAPW330ダブル)。トリプルだと厚みがあるせいでしょうか。あとはどうしても貫通部の処理なんだと思います。コストをかけてでも高気密の数字にこだわる方は、玄関ドアを最上級のものにする、引き違い窓は使わずできるだけフィックスにする(歩兵も引き違いは1階の1つだけで、階段や吹き抜けなどの開けなくてよい窓は全部FIXにしましたしトイレや風呂は窓なしです)ことのほかに、配管等の貫通部を減らす方法をとにかく考えるといった工夫が考えらると思います。歩兵邸はガス併用住宅で乾太くんを設置している(ガス管の引き込み、専用排気、専用給気扇あり)ことや個別エアコンが5台入っていることから貫通部が普通より多いはずで、たとえばオール電化にするとか全館空調を入れるなどすればもっと数字が出るのではないかと思われます。さらに施主ができることは「気密にこだわっている」と繰り返し伝えて現場にそれとなく情熱を伝えることでしょうか…。結局作って下さるのは現場の職人さん方なので、丁寧に作業していただけるよう色々な配慮をするのも重要かと思います。

続きはまた。あんにょん。