さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第84回 寒さ対策

歩兵です。

1年で最も寒いといわれる大寒が過ぎました。これから少しずつ春の足音が聞こえてくると期待しております。歩兵は寒いのがとにかく嫌いです。11月から4月の暖房期は凍えて過ごし、5月にホッとし、6月のジメジメ期を乗り切れば楽しい夏が訪れ、9月くらいからまた冬の訪れに怯える日々を過ごします。冬でも寒さに震えずに済む暖かい家で暮らしたいです。

さて以前にも書きましたが現住居は断熱性能が低く、気密性など考えられていもいないような建物なので、1階北西側のお風呂場・脱衣所が極寒です。そこでお風呂場の窓にスタイロフォームをはめ込んで養生テープで密閉し、DIY断熱をしています。以前はお風呂に入っているそばから空間が冷えていきましたが、施工後は多少マシになりました。ネットを検索すると、同じように居室の窓にもスタイロフォームをはめてDIY断熱をしている例は簡単に見つかります。

高気密・高断熱に関心がある方なら、夏場の外からの熱の大部分が窓から入り込むこと、逆に冬場の室内の熱の大部分が窓から逃げていくことをよくご存じと思います。そのため断熱性能に優れた樹脂サッシ・木製サッシやガス入りトリプルガラス等の高性能窓が各社からラインナップされ、高性能住宅に必須の設備となっています。しかし、いくら高性能な窓であっても、断熱材の入った壁には勝てません。YKKの最高峰トリプルガラス樹脂窓APW430(とても高価)のU値が0.90とされていますが、ごく一般的な住宅用グラスウール16kが50mmの厚さでもU値0.71となります。100mmなら0.48になりますし、硬質ウレタンフォーム等の高性能断熱材や付加断熱を使えばさらに性能は上がりますので、どう頑張っても窓は充填断熱の壁に勝てないのです。

南側の窓は冬の日射取得という大きなメリットがあり、断熱性を犠牲にしても大きく設ける価値があります(そのため土地形状は東西に長いほうが有利)。しかし、南面であっても日射が期待できない窓(前方に建物があって影になる等)や、南側以外の窓は断熱性について考える限りデメリットが大きくなります。特に西側窓は夏場の日射遮蔽が難しく(西日は太陽高度が低いので庇では日差しをカットできない)、外付けブラインドなどの工夫をしないと夏はやたら暑く、冬はとても寒いという部屋になりかねません。

上記のリンク先のように暑さ寒さに耐えかねてスタイロフォームで窓をふさいでしまうくらいなら、初めから窓を作らないほうがコスト的にも快適性の面でも有利になると思います。気密性能を高めて計画換気を行う場合、窓を開ける必要もありません。窓を開けるとむしろPM2.5や花粉で汚染された外気が直接入ってきますから、窓は締め切るに越したことはありません。機械とフィルターできれいな空気を供給してもらいましょう。それに都市部では土地が狭いため、窓があってもカーテンを閉めっぱなしということも多いでしょう。であればなおさら、窓を作る意味は乏しくなる気がします。

ただし、窓があるとないとでは室内の明るさがかなり変わってきます。晴天昼の太陽光は100,000ルクスの明るさですが、蛍光灯の照明がついた部屋は1,000ルクスしかないのです(そのためソーラー式腕時計は時々太陽光に当てないとしっかり充電されず、止まってしまいます)。室内の明るさをどう確保するか、照明を工夫する必要がありそうです。窓をたくさん作って明るい室内にするか、断熱性を高めて快適性を追求するかはトレードオフなのかもしれません。

続きはまた。あんにょん。