さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第58回 藤島建設さんを選ばせていただくまで

歩兵です。

仕事のほうが忙しく、ブログの更新頻度が下がりました。でも忘れないうちに書いておきたいことは色々と残っていますので、時間を見て更新したいと思います。しかし節操なく色々なテーマの記事を上げているので何を書いて何を書いてないか忘れてきました。もう少し計画的に書き進めたほうがよかったかもしれません。

さて、当ブログは「藤島建設さんってどうなの?」と気になる方のために書いているものでもあります。本当は住み始めて2年3年、10年、20年…と経ってみないと分からないこともあるでしょうから、契約が終わって建築が始まる今の段階でのお話になりますが、お役に立てれば何よりです。

今回は気になる建築費用についてです。

ハウスメーカー工務店によって得意や不得意があるので、同じような家を作るにしてもどの会社さんに頼むかで費用は変わります。歩兵は住宅性能が最も気になっていましたので、I条工務店からスタートして、高性能住宅に力を入れる会社さんを中心に検討しました。

付加断熱なしでHEAT20 G2レベルを実現するには断熱材の仕様だけでなく窓を減らすとか設計上の工夫も必要で、対応可能な会社さんは正直かなり限られているように思われました(歩兵の土地は間口が狭めなため、付加断熱で壁が厚くなると間取りに大きく影響してしまうのです)。それで大手ハウスメーカーから高性能住宅特化型の工務店に選択肢をシフトしていったのですが、その過程で候補に上がったのが藤島建設さんでした。

藤島建設さんはさいたま市では知名度が高く、歩兵も以前から会社自体は知っていましたが、HPを見て高性能住宅に力を入れているということで興味をもったのです。ちょうどコクーンシティにも展示場があり、気軽に足を運べそうなところもポイントでした(地場の工務店さんは駅から歩けないような場所に事務所を持っていることが多く、自宅に車を持っていない歩兵にはハードルがあるのです)。

展示場で最初にお話を聞いていただいたときから、HEAT20 G2レベルの断熱性能と快適な居住性にこだわりたいというリクエストを伝えており、実際に設計UA値=0.45の計画になっています(以前にも書いた点ですが、UA値は蓄熱性を考慮していませんので、蓄熱性に優れるウッドファイバー断熱材であれば数値以上の体感性能が期待できるものと期待しています)。

藤島建設さんを含め、ハウスメーカー工務店を選ばせていただくにあたり、プランを出して下さったのは7社ありました。

大手HM ①社さん:資料請求だけしたが、営業さんが「間取りを作らせてほしい」と電話をかけてくるので期待せずに頼んでみた。モジュールの制約が大きく土地の形状にうまく合わない。概算だったが、金額も当然お高め。

地場工務店 ②社さん:HEAT20対応の高性能住宅に舵を切り始めたところで実績がなく、打ち合わせの際に営業さんの知識不足や施工面での不安を感じてしまった。

地場工務店 ③社さん:実績が豊富で設計士さんの話も根拠がしっかりしていて信頼できた。特にパッシブ設計についての見解は随一だった。ただ早くからウッドショックの話題を切り出し始め、積極的に見積もりを作って下さったが案の定手を出しにくいお見積り金額だった。

中堅HM ④社さん:自由設計にこだわるHM。何度も打合せを行い、完成見学会に行ったり真剣に検討したが、残念ながら見積もり金額がかなり高かった。営業の方が熱心で、間取りの検討でお世話になってしまったため最終的に断るのが心苦しかった。

中堅HM ⑤社さん:ローコスト系で換気・空調と性能にこだわり、コスパが良さそう。担当の設計士さんの説明も丁寧で、構造の知識を色々と教えていただいた。展示場の雰囲気も良かった。次の⑥社さんと藤島建設さんのどちらかで決められなかったら相談しようと最後までキープしていた。

地場工務店 ⑥社さん:担当の設計士さんの提案が良く、間取りの検討にあたってヒントになるアイディアをたくさん出してくれた。ここで建てたオーナーさんのお話を聞く機会もあり、性能面・施工面に関しては信頼性が高いと思った。よい工務店さんであることは疑いなく、最後まで迷った。

そして7社目が藤島建設さんになります。

ハウスメーカー工務店を決めるにあたり、最初にしっかりした見積もりを出して下さったのが④社さんでした。他と比べさせてもらいたい、というお話も伝えていて営業さんは「頑張ります」とおっしゃって下さったのですが、予算的に苦しい金額のご提示でした。藤島建設さんのお見積りをいただいた時点でかなり開きがあり、④社さんはお断りすることになります。

そして最終的に⑥社さんと藤島建設さんの比較になりました。

歩兵が最終的に藤島建設さんを選んだのは、正直なところ⑥社さんの存在が大きいです。というのは、⑥社さんのお見積りはHPで公開されている算定根拠(坪単価等)に基づいていて非常に明朗でした。国産材を使い、ウッドショック前と変わらない金額で頑張っておられることも分かりました。タイミング的にちょうど地域型住宅グリーン化事業の対象にもでき、100万円以上の補助金が受けられるというメリットもありました。似た方向性の③社さんの金額が高かった(しかも③社さんより⑥社さんの提案仕様のほうが断然良かった)ため、かなりの割安感があると思われました。

そして、藤島建設さんのお見積りは、この⑥社さんよりも安かったのです。

一生に一度の買い物ですし、ウッドショックの折もあり、住宅価格の相場がどう変動しているか、素人が妥当な金額を判断するのは困難です。もし相見積もりを取らなければ、藤島建設さんの費用が割安かどうかのジャッジにかなり難航したのではないかと思います。が、⑥社さんのおかげでおそらく適正と思われる金額の目星がつき、それと比較することによって藤島建設さんのお見積もり金額の割安感もある程度わかったわけです。間取り・設備はほぼ同等で考えていただいたのですが、構造材や断熱仕様の数値的なところは両社異なる提案で、⑥社さんが良かったりしました。藤島建設さんとの差額分の価値はあると思い、本当に最後まで迷いました。⑥社さんと藤島建設さんに見積もりを依頼する時点では「どちらと契約してもいい」というつもりだったので、⑥社さんをお断りするのも大変心苦しかったです。

結局藤島建設さんを選んだ大きな理由は以前も書いた通り「ウッドファイバー断熱材を試してみたい」ということなのですが、もし金額的に⑥社さんのほうがずっと安ければ⑥社さんを選んだかもしれません。何だかんだ予算は限られていますしとにかく動く金額が大きいです。10万20万の差が小さく思えるほど感覚がマヒしますが、現実には無視できません。金に糸目はつけない、と言えるような立場であればいいのですが、現実には程遠いのです。

ということで、長くなりましたがまとめますと、色々比べてみた結果、藤島建設さんのお見積りは「割安」であると判断した、という結論になります。おかげでもともと考えていたものよりグレードの高い設備を入れても予算内におさまりそうです。

「相見積もりは嫌われるからやめるべき」と主張している住宅系YouTuberの方もいます。たしかに工務店と施主は対等でしょうし、どちらかが一方的に選ぶ、選ばれるの関係でないのもその通りだと思います。自分でしっかり勉強して、妥当な価格を判断できるのであれば相見積もりの必要はないのかもしれません。しかし、初めて家を作る素人にとって、それはあまりにも困難です。プロの工務店と対等に商談するためには、情報の非対称性がありすぎるのです。だいたい注文住宅を作るような人は仕事で忙しいことも多いでしょうし、そんなに勉強している暇もありません。そうであれば、やはり相見積もりを取ることを責めないでほしいと思いますし、見積もりも含めて工務店を無条件に信頼することまで施主の作法だとは思われません。

価値観は人それぞれなので、相見積もりを取らずに「ここ」と見込んだハウスメーカー工務店さんが出してきた見積もりを信頼するというやり方もあると思います。そういう施主じゃないと契約しない(相見積もりを取るなら契約しない)、という工務店さんがあってもいいでしょう。小さい工務店さんは同時並行できる現場の数にも限りがあり、実際に問い合わせた中には「弊社は大変人気で、多くのご指名をいただいているので着工まで1年待ちです」という工務店さんもありました。こういうところに相見積もりを頼んでもまともに相手にされないと思います。ただ、歩兵は日頃から人間を相手にする職業柄もあって(?)、正面から真面目に競争して頑張る誠実な会社さんにお願いしたいという思いが強く、それに応えてくれたのが藤島建設さんだった、ということになります。

ハウスメーカー界隈は素人目にはブラックボックスばかりで「値引き」の概念など不明瞭なことが多々あります。疑心暗鬼になるのも無理はありません。何千万もの買い物ですし、知識のない発注側としては「ぼったくられたくない」という不安を抱えてしまうでしょう。一条工務店が市場で支持されるのも値引き一切なしで坪単価+オプション方式の明朗会計だからだと思います。

長くなりましたが、まだもう少し書くことがありますので、続きはまた。あんにょん。