さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第21回 断熱材を比較する

歩兵です。

住宅性能に関心を持ち、断熱材の比較に悩む方は多いと思います。現在、最も多く使われているのはグラスウールで、性能あたりのコストが安いとされています。また、一般的によく用いられているため施工に慣れた職人さんも多いといえるでしょう。暖かい家づくりに定評があるスウェーデンハウスもグラスウールを使っており、天井に300ミリ、壁に120ミリの厚さで施工し性能を出しています。一条工務店はグラスウールの2倍の断熱性能をもつ高性能ウレタンフォームをツーバイシックスの壁に140ミリの厚さで施工し、さらに50ミリの外断熱を追加しています。この結果、一条工務店の家の壁はものすごく分厚くなるのですが、関東以西の温暖地域でここまでやるハウスメーカーは他にないと思います。一条工務店の家に性能値で勝つのは難しいでしょう。一条工務店のスペックを見てしまうと、他のハウスメーカーの仕様がすべて心許なく感じられてしまい、結果的に皆i-smartを買っているような気がします。

さて、硬質ウレタンフォームの特長は熱伝導率が非常に低く、断熱性能が高いということです。これは、断熱材の厚みがいらなくなるため、外壁の制約などのデメリットがある付加断熱をしなくてもよいということです。また透湿係数が低いため水蒸気を通しにくいという性質もあります。現場発泡で施工する場合は職人の技術が必要になり、施工精度にばらつきが生じやすいという欠点はあるようです。

硬質ウレタンフォームを使ったスーパーウォール工法は、工場生産の断熱材パネルを使うため、現場の職人の技術によって施工精度が左右されにくいというものです。グラスウールの約2倍の断熱性能があり、85mmの厚さでも高性能サッシと組み合わせることによりHEAT20 G2を超える断熱性能を出すことができます。スーパーウォールは水蒸気を壁の中に入れないようにして結露を防ぐという点で、調湿性のあるウッドファイバーと考え方が異なりますが、これについてはどちらが正解かの決着をつけるのは難しいと思います。スーパーウォールは、確実に高性能な家に住みたいという場合において、有力な選択肢としてお勧めできそうです。

ただ、硬質ウレタンフォームは経年変化により断熱性能が落ちるという見方もあり、長期的な実証試験のデータがあれば知りたいところです。

断熱性が高ければ高いほど快適な家になるのは間違いないと思います。また、どのような断熱材であっても、基本的には厚みによって数値を出すことは可能ですし、コストバランスも考えると唯一の正解はなさそうです。ただ、正しく施工されなければ性能が発揮されないのはいずれにせよ変わりません。もし、希望する断熱材があるのであれば、その断熱材の施工実績が豊富な工務店を選択するのがマストであろうと思います。

ちなみに、歩兵の考える、ウッドファイバー断熱材を選択するべき理由もあるのですが、それはまた後日書くことにします。

断熱材だけでなく断熱工法(充填、付加、外張り)の違いもありますし、そもそもですが木造かRC造かで断熱の考え方が異なります。

歩兵は住宅性能重視で当初から木造以外検討しませんでしたが、そこから考えるとなれば住宅一軒オーダーメードで建てるのには途方もない時間が必要になりそうです。

続きはまた。あんにょん。