さいたま市で藤島建設さんと高気密高断熱住宅を作る!

家づくりの備忘録 2022.2竣工 HEAT20G2(Ⅵ地域UA=0.45)・C=0.45 連絡先は「このブログについて」を見て下さい。

第14回 お風呂に窓をつけるか問題

歩兵です。

水回りのカタログを見ていると、だいたいお風呂には窓があります。建売住宅でもお風呂に窓があるのが当たり前のようです。しかし、その窓本当に必要ですか?

窓をつける理由は、主に換気と開放感だと思います。

このうち、換気については窓(と浴室ドア)を閉めて同時給排型の換気扇で機械換気したほうがよいのです。窓を開けて換気扇を回すより、浴室全体にたまった湿気がしっかり換気されるからです。窓を開けていると窓の周りで空気がぐるぐるするので、換気効率がよくありません。ということは、換気だけを考えるなら窓はない方がいいはずです。

では開放感はどうでしょうか。たしかに窓がないと圧迫感があるかもしれません。しかし、都会の狭小地であれば窓の外はすぐ隣の家とか道路だったりするはずで、窓があることで逆に人の気配を感じやすかったり、落ち着かないことも多いでしょう。外部からの侵入経路にもなりますし、防犯上も心配です。

ということで、浴室に窓をつけるメリットはあまりないと思うわけです。

逆にデメリットは深刻です。一番は冬場の寒さです。窓の断熱性はどうしても低くなります。樹脂サッシ・トリプルガラスの窓(お高い)であるAPW430の熱貫流率(U値)が0.90ですが、断熱材グラスウール16Kを90mm入れた壁が0.49ですから、最高レベルの超高性能窓でも一般的な壁より断熱性能はずっと劣るわけです。また、窓を作ればその分気密性も落ちることになります。

高性能な窓を小さめに作ればそこまで寒くもないと思いますが、無理に作らないほうが快適性は高くなるでしょう。冬の寒いお風呂場はヒートショックの原因にもなりますから、できるだけ居室との温度差を小さくするべきです。暖かいお風呂場なら、浴槽に張ったお湯も冷めにくくなりエコにも貢献できます。

ちなみに歩兵が現在住んでいる賃貸戸建の浴室にはかなり大きい窓があるのですが、アルミサッシ・単層ガラスで冬場寒くて仕方がないので、自分でスタイロフォームを買ってきて窓の大きさにカットし、はめ込んで使っています。それでも暖かくはなりませんが、ないよりはマシです。

また、窓があるとその分清掃の手間も増えます。ガラス用のクリーナーも必要になりますし、レールやサッシの凸凹がある分、汚れもたまりやすいからです。

以上のような理由で、歩兵の新築計画にはお風呂の窓はありません。現在の家に引越してくる前はお風呂に窓がない賃貸マンションに長く住んでいましたが、窓がないからといって不満を感じることはありませんでしたし、今後もないと思います。

そもそもですが賃貸でも分譲でもマンションではお風呂に窓がないほうが多いと思います。それが嫌だという人はあまりいないような気がしますので、やはり「戸建のお風呂に窓があって当たり前」という固定観念は一度疑ってみたほうがよいと思います。

続きはまた。あんにょん。

【8/4追記】この記事を書いたときには、第一種換気と、お風呂やトイレの換気扇(第三種換気)を同居させると負圧がかかるので局所換気にも同時給排式の換気扇を使うのが素直ではないかと思いこんでいたのですが、一般的にはそうではないようです。第一種換気でも差圧により給気排気の量をコントロールする仕組みがあり、レンジフードはともかく、お風呂やトイレくらいの排気量であればその調整で吸収できるということでしょうか。